東京、六本木の泉屋博古館分館で行われた、伊万里焼の大皿を一同に展示した展覧会。
江戸時代後期、時代が成熟し、全国から江戸に集まった様々な食材から、華麗な料理文化が生まれた。
そうした料理を盛りつけたのが、そこに展示されていた、美しい絵柄の大皿だった。
絵柄の題材は多彩だ。伝統的な花鳥風月もあれば、相撲の力士、美人画など、当時の浮世絵の絵柄をそのまま写し取ったものもある。
中でも面白かったのは、東海道五十三次をテーマにした絵皿。大きな皿の中の、小さな丸い円の中に、箱根、品川、川崎など、お馴染みの地名が、それを象徴するイメージで描かれている。
解説文によれば、この大皿は当時、好評を博し、沢山のバージョンが作られたという。
それにしても、江戸時代の伊万里焼の絵師の職人達の、デザインセンスの高さに、改めて舌を巻いた。
描いた職人の名前が分かっていないだけに、純粋のその絵柄を楽しむことができた。
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